「人妻教師が教え子の女子高生にドはまりする話 2」感想など

ライトノベル

こんにちは。真咲です。
1月10日に発売された入間人間先生の新刊、「人妻教師が教え子のドはまりする話 2」。
1巻の感想は書いてないのですが、2巻で衝撃の事実が判明したのでその記録も兼ねて感想を書いていこうと思います。
せっかくなのでそのうち1巻の感想も書いても良いかもしれない。
では早速感想を書いていきます。

『はじまりかおわり』

星高空の引く人力車に乗ったいちせんが懺悔する、2巻のプロローグ。
高空出番多過ぎですね。入間人間先生の作品はクロスオーバーがよくあるんですけど、ここまでがっつり本編に関わってくるのは珍しい気がします。
星高空のその後が描かれてるの本当に助かる。幸せになってくれ…。
星高空知らない人は「私の初恋相手がキスしてた」全3巻を読もう。これ以上状況悪くなることないやろ…→なりました…、を体験できて楽しいぞ。

『境界のない海で』

初っ端からアクセル全開でイチャイチャしてんなあと思ったら最後までアクセル踏みっぱなしの第3話。1巻で一線を超えちゃったのでヤりたい放題です。
ずっとイチャイチャえっちしてるんですけど、随所にいちせんの苦悩と自虐があって読んでるこっちも辛くなる。
不倫して教え子の未成年に手を出してる点で倫理的にダメな人間なんだけど、根は真面目というか、本人も言ってるんですけど戸川凛と出会わなければ誠実で実直な人間なんですよね、いちせん。
だからなんとか上手くいってほしいと思っちゃうわけで。
同じような理由でいちせんの夫もなんとか幸せになってほしい。夫、普通に良い人そうなんだよな。
戸川凛といちせんは当然平穏に幸せになってほしいんだけど、いちせんと夫が険悪になるのも辛い。
3巻で夫は実はめちゃくちゃ邪悪で最低のクズ男でした!みたいな展開お願いします…。

話の後半でいちせんと戸川さんはデートします。海デートです。
なんとね、デートシーンのカラーイラストあるんですよ。口絵とメロブの特典ブックカバーに使われてるやつです。神イラスト過ぎる…。猫屋敷ぷしお先生本当にありがとうございます…!
デート中は「せんせぇ」「戸川さん」呼びから「いつきちゃん」「凛」呼びに変わります。普段の先生と教え子の関係から、二人だけの時は恋人の関係になるのたまんねえ。

海デートの後はラブホに行ってまーたイチャイチャです。今回の話もう本当にずっとじっとりしてんだよな。3巻で一気に落とすための幸せターンか?
ラブホで中学生の戸川さんに思いを馳せるいちせんが愉快で好きです。1巻のおし○こ先生の時も感じたけど、一見まともそうな大人が残念ムーブしてるのが癖かもしれない…。
海デートの一連の描写からいくつか場所特定できたので、完結したら鎌倉周辺聖地巡礼したいところ。

『地の底みたいに静かな』

相変わらずのイチャイチャと話が動き始める第4話。

こんにちは!私淫行教師の苺原樹!

出典 入間人間 人妻教師が教え子の女子高生にドはまりする話 2 

2巻のあらすじにも使われてたこの口上が好き過ぎる。やっぱりいちせん愉快な大人で良い。
元が真面目だとこれくらい頭のネジ外さないと犯罪できないのかな。
前半は変わらずイチャイチャ。教え子に嫉妬するいちせんが可愛い。お互いに嫉妬深い女でドロドロしてるの、「安達としまむら」では摂取できない百合で新鮮。あっちは天地がひっくり返っても安達が浮気しないのをしまむらが理解してるので。
戸川さんは結婚しているという事実を突きつけられるからいちせんの苗字が嫌い、という話題からいちせんの旧姓を聞きます。苺原樹の旧姓は「前原」です。そう、「前原」です。
入間人間先生のファンの方ならもうお気づきかもしれませんが、「前原」といえば「電波女と青春男」の登場人物であるコスプレ長身女子が真っ先に思い浮かびますよね。この時点で、いちせん、前川さんの親族マジ!?!?!?となったのですが、衝撃はこれで終わらないという。

ああでも、結婚式にはさすがに親戚一同集まってくれて、その中に背の高い子がいたのを覚えてる。今の戸川さんより更に高くて、名前は確か、そう、太陽。

出典 入間人間 人妻教師が教え子の女子高生にドはまりする話 2 

太陽!?!?前川太陽!?!?!?
16年前の完結した作品で一切明かされなかった前川さんの名前をここで!?!?!?!?!?
これだから入間人間作品はやめられないんだよなあ!!
ちなみに前川さんの名前を決めたのは前川さんの父親で、母親は猛反対で大ゲンカになったらしい。確かに女の子に太陽って名前はなかなか攻めてるよなあ。というかこれだけ特徴的な名前を覚えてない丹羽真お前…。
ここまで読んでふと「太陽」という単語に引っかかった。最近どこかで「太陽」の文字列見た記憶あるな…。

太陽が沈むころ、私はもう一つの太陽を昇らせる。

出典 入間人間 『休日 Nice Sols』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054897444952/episodes/16818093090943385005

そう、年末にカクヨムで公開されたクリスマス短編集です。引用したのは冒頭の前川さんの地の文ですが、これ含めてこの短編集に「太陽」が12回出てくるんですね。「太陽」だけでなく、タイトルもそうですが関連ワードもチラホラ…。いや、匂わせすぎでしょ先生!
引用文最初に読んだ時、前川さんがコスプレ嗜んでるのもあって、今回は太陽のコスプレかあって思っちゃったじゃん。まんまと騙された。

さて、かなり脱線しましたが、本編に戻りましょう。
後半、話が動きだします。夏休みに入って、お散歩デート中の苺原夫婦と星高空が出会ってしまいます。
人力車にワクワクしちゃう夫可愛い。でもちょっとわかる、普通に生きてたら人力車なんて触る経験無いもんね。
夫が人力車に夢中になってる間にいちせんと高空は内緒のお話。
星高空、やってることはクズのそれなんだけど、言葉の端々から真人間を感じられるというか、悪人になりきれてない感じがある。本人的には地平潮を目指しているんだろうか。星高空の生きる理由と死ぬ理由とは…。多分今作読むにあたって「初恋相手」しっかり読み返したほうが良さそう。だいぶ詳細忘れてるし。
いちせん、高空に色々バレてるのもあってか苦手意識?みたいなのありそうだけど、ここまで知られてるなら良い相談相手になりそう。てかもうこれお友達では。
不倫して、未成年に手を出して、葛藤とか苦悩とか自虐で自分を責めてるのに、夫の微笑ましい姿を見て笑えちゃういちせん、完全にライン超えちゃってる。

夏休みということは学校で会えないので、戸川さん家で密会です。通い妻です。
いちせんが買ってきたケーキを準備している姿を見て泣いてしまう戸川さん…。いちせんに母親を見出してるんですよね。本来、母親から愛情を注がれて子は成長するのに、戸川さんにはそれがなかったから。戸川さんも言ってるんですけど、いちせんは戸川さんにとって恋人であると同時に母でも姉でもあるんですね。
戸川さんの卒業後、同棲する約束をするいちせん。つまりそれまでに離婚するということで。この先生破滅にしか向かってねえな、一直線。
この夏休みの密会の時にとてつもなくえっちなシーンがあるので気になる人は読んでください。
眼球舐めカップルの時もそうだけど、入間人間先生何食べたらこんな変態(褒め言葉)シチュ思いつくんですか。
そんなこんなで夏休みもイチャイチャする日々が続くのかと思いきや、戸川さんの母親が帰ってきてしまいます。当然戸川さんちで密会できないし、夫のいる苺原家もダメ。
戸川さんに会えない苛立ちと、戸川母に対する嫉妬で怒り狂ってるいちせんが良い。戸川母に対して消えて欲しい、邪魔だとまで思ってるんだけど、なんとか教師の対面を取り繕えてる感じ。まだ常識人としての面は残ってるけど自虐も減ってるし、これ次巻でもう教師とか不倫とか知ったことか!戸川さんだけいればいい!!になりそう。
で、戸川さんに会えずに悶々と過ごす日々を破壊するのはやっぱりあの女。星高空です。
入間人間作品によくあるんですけど、主人公が行き詰まった時に他の作品の登場人物がちょっと背中を押してくれるんですよね。熱いシチュエーション。今回はちょっとどころかがっつりメインキャラクターですけど。
なんと苺原家に戸川さんデリバリー!夫のいるアパート前でキスするいちせんと戸川さん!戸川さんのお泊り懇願!戸川さんと夫が遂に邂逅!?この後どうなっちゃうの!?!?というところで2巻おしまい。なんて続きの気になる終わり方…。一応2025年中には3巻出るみたいですけどまだ今年まだ11ヶ月あるという。カクヨムに課金すれば読めるのかな?カクヨムいまいちちゃんと分かってないんですよね。
それはそうと車夫に興味津々の夫が本当に可愛い。まじでこの男なんとか不幸にならないで欲しい。高空突撃直前に言おうとしたことが何かも気になりますね。

『とがわさんのなつやすみ』

『地の底みたいに静かな』後半パートの戸川さん視点+αのお話。
同じ話を両者の視点から読めるの良いですよね。特にこういう関係性が大事な作品では。
まあ基本的にせんせぇ好き好きイチャイチャといった感じなんですけど、いちせん視点では無かったシーンがあります。
まず1つ目。戸川さんがナンパされるシーン。
ナンパしてきたのは藤色の浴衣を着たとんでもなく顔の整っている黄緑色の瞳の女性…?うっ…嫌な予感が……。
当然戸川さんは断ったわけですけど、今後また登場して高空とかち合ったりしちゃうんですかね。
2つ目。戸川さんが先生のアパートに押しかける経緯。
まあこれは想像つきましたけど、母親との喧嘩ですね。喧嘩というより鬱憤が溜まった戸川さんの爆発か。戸川母が先生の作り置きした料理勝手に食べた上に貶したシーン読んでて辛くなった。こんなのずっと耐えてた戸川さん偉いよ…。
家から逃げ出した戸川さんの前に現れたのはやっぱり星高空。前作主人公すぎる。
ここの高空のお話が本当に良いんだよなあ。多分自分自身には諦観の念みたいなものを持ってるし、自分のことは良い人だとは思ってないんだろうけど、親しくなった人には優しくありたいとは思ってそう。
で、高空が叫び回って『地の底みたいに静かな』最後に繋がるわけですね。


「まとめの感想など」

全体的にイチャイチャ成分高めの2巻。そんな中にも先生の苦悩がたくさん書かれていて、この先破滅の道を行くのかそれとも…?展開が非常に気になる1冊でした。個人的には救いのない物語より救いがある方が好みではあるのですが、破滅するのもそれはそれで…といった感じですね。
あとはクロスオーバー要素が多かったのも入間人間ファンとして満足度高かったです。久しぶりに「電波女と青春男」の原作読み返すかアニメ見るかしようかと思います。
それから「私の初恋相手がキスしてた」も読み返したいですね。人妻教師読んでる人で初恋相手まだ読んでない人は絶対に読んだ方がいいです。星高空の解像度が圧倒的に上がるので。そういえば、人妻教師コミカライズ決まってますけど(おめでとうございます!)、おそらく初恋相手の背景は描かれないですよね。そこだけ気になってます。
それからこの記事を書いていて気付いたのですが、1巻の第1話から2巻の第4話までの各話のタイトルに「潮」「星」「海」「地」のワードが入ってるの偶然ですかね。初恋相手チラつくの本当に不安になるんだよなあ。

ここまで読んでいただきありがとうございました。
11月、12月、1月とこの3ヶ月は毎月入間人間先生の新作が出てホクホクしてましたが、しばらくなさそうで寂しい。しばらくは読み返しの期間にします。
人妻教師2巻読んで、私はこう思った!とか、ここはこうでは?など感想ありましたらコメントしていただけると嬉しいです。
ではまた。

コメント

タイトルとURLをコピーしました